海外大学院の正規留学に必要な準備期間

理系の海外大学院

【本当に準備万端?】海外大学院に正規留学するために必要な準備期間

ブログを運営している理系しまびとです。

この記事では、僕がアメリカの大学院の博士課程(PhDコース)に正規留学した際に準備したことや準備期間をお伝えします。

また、他の友人の体験談も例に挙げながらご紹介いたします。

 

特に理系の海外大学院への正規留学を考えている人正規留学に興味を持っている人に向けた記事です。

 

はまち
人によっては超大変、人によっては入学自体は結構簡単だ。

 

この記事を読めば、

実際に経験した理系大学院生が正規留学するまでの準備期間が明確に分かり、優先順位やネックになりやすいポイントがわかります

この記事では、準備期間と共に早めに取り掛かった方が良いものを紹介しています。

 

海外大学院進学までのスケジュールと準備すべきこと

準備についてエージェントの情報が溢れていますが、本記事では体験談に基づいています。

また、体験談があっても古いものが多いですが、最新【2019年】の体験談です。

 

結論をいうと、僕が正規留学するのに要した本格的な準備期間は約1年間です。

しかし、海外大学院を意識し始めたのは入学の2年前で主に英語の勉強をしていました

他の海外大学院に進学した友人に話を聞いていても、最短で半年程度だと思っていて良さそうです。

とはいっても、大学によって締め切りが異なることは事実ですので、考えている大学があれば先に募集締め切りを確認しましょう。

さらに、英語力があるかどうかによっても必要な準備期間は異なります。

あなたの状態や希望によって海外大学院に入学するまで準備期間は異なりますので、できる限り多くの人がイメージしやすいように解説します。

 

準備期間:入学までのスケジュール

海外大学院の正規留学で準備することと準備期間

早速、正規留学するまでのスケジュールを公開しちゃいます。

時期 内容
~2018年  9月(1年前) TOEFLやGREの勉強
~2018年11月(10カ月前) TOEFLやGREの受験
~2019年  1月(8カ月前) 入学申請、推薦書の依頼
~2019年  4月(5カ月前) 入学許可通知
~2019年  5月(4カ月前) I-20送付とビザの取得、航空券
~2019年  7月(2カ月前) 渡航準備(荷物の郵送やその他準備)
~2019年  8月(1カ月前) 渡航
~2019年  8月末(0カ月前) 入学

 

準備期間としては1年前から記載していますが、TOEFLの勉強時間を含めると2年近くかかっています。

僕の場合は英語が十分なレベルでなかったため、時間がかかってしまいました。

また、日本で海外大学院進学用の奨学金に申請しようと思っている方は、1年以上前から募集が始まる奨学金もありますので早めの準備が必要です。

 

アメリカではメジャーな秋入学の場合、申請時期は12月や1月が多いようですが、僕の大学の場合は5月にも入学を受け付けていました

1月に申請すれば優先的に奨学金が与えられるというもので、入学自体は5月に申請しても可能でした。

自分の興味のある大学の申請期限を調べてみてください。

 

特に時間がかかる準備

海外大学院の正規留学で準備することと準備期間

それでは、それぞれ準備することの詳細について述べ ていきます。

準備するものは多くのWebサイトで紹介しているので、ここでは特に時間がかかるため早めに取り掛かった方が良いものを紹介しています。

 

海外大学院進学のための要件を満たす

まずは入学するための要件を満たすことが第一です。

提出書類で特に準備を要するものは、以下の3つです。

  1. TOEFL
  2. GRE
  3. 推薦書

CVやエッセイなども提出書類に含まれますが、要する時間はたかが知れています。

海外大学院への進学を考え始めた時に、事前の意識すべき準備は上記3点です。

 

TOEFL

TOEFLのスコアの要件は明記されています。

この要件は大学や学科によっても異なりますが、ほとんどの理系大学院では70点~100点程度内にあります。

まずは、低くても70点は取っておくべきです。

70点以下だと大学院の授業についていけなかったり、生活する上で相手の言っていることが理解できなかったりすることもあると思います。

90点もあれば、まず8割の海外大学院に入学はできるという肌感です。

かかる時間は人それぞれですが、まずは80点程度を目指すことをお勧めしています。

僕はTOFELの勉強を半年くらいコツコツ続けました。

熱心に勉強して100点以上を取っている友人もいます。

100点が一つの足切りになっているので、外部の奨学金を狙うのであれば100点を目指した方がいいでしょう。

 

このように目指すTOFELの点数が違えば、必要な時間も変わってきます。

まずは5,000円程度で受けることができるオンライン模試を受けてどれくらい時間がかかるか見積もるといいと思います。

 

ちなみに、僕はMagooshというオンライン教材を利用していました。月額なので集中して勉強する人にはおススメです。

無料であれば、Youtubeやポッドキャストでも教材として利用できます。

 

英語学習についてまとめた記事もよろしければご覧ください。

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まとめ

まずは80点を目標に。

奨学金を狙うのであれば100点が理想。

かかる時間はあなたの英語力次第なので、始めにオンライン模試を受けることがおすすめ!

 

GRE

GREは3つのセクションに分かれています。

  1. Analytical Writing  論文
  2. Verbal Reasoning  英語
  3. Quantitative Reasoning  数学

アメリカの指導教員の先生が「TOEFLは要件があるけど、GREは要件ないから受ければOK」と言われたので、1か月程度しか勉強しなかったら大変恥ずかしいスコアを獲得しました....

GREは明確な要件がない場合が多く、どれくらい取ればいいのかわからなくて困っている人が多いようです。

事実、大学によると思いますし、公開している情報ではないので合格に必要な明確な点数はわかりません

 

低すぎて恥ずかしいので公開したくないですが、誰かのためになると思って僕のスコアを公開します。

  1. Analytical Writing  論文 3.0
  2. Verbal Reasoning  英語 137
  3. Quantitative Reasoning  数学 157

ライティングは平均程度、数学は平均より少し上、英語に至っては下位20%ではないでしょうか(泣)

換算が複雑なのですが、130点が最低点です。

さすがに、137点はまずいと思って焦りました。でも、ネイティブに見せても「こんな単語使わないよ」というくらい難しいです。

はまち
言い訳無用。この点数は目指さないでくれよ。

 

結論、理系であればVerbal(英語)はそこまで高くなくても大丈夫だと思います。

理系は数学の高スコアが求められますが、数学は平均以上程度でも合格できます

他の記事を読んでいると、満点くらいじゃないと厳しいという体験談をよく目にしましたがそんなことはなかったです。

もちろん、一流大学となれば話は別ですが、事実、平均より少し高い程度でで合格しました。

 

海外大学院に進学するための準備として「まずはTOEFLの明確なスコアの要件を満たし、GREではできるだけ高得点を目指す」のが得策だと思います。

 

まとめ

求められる大学のレベルによって様々で、必要なスコアは不明確。

特に理系は数学を重視し平均以上の点数は取る。

まずはTOEFLのスコア要件を満たすことが先。

 

推薦書

とても優秀な方でも苦戦するのが推薦書です。

海外大学院に正規留学するための準備期間として、ある意味一番期間がかかるかもしれません。

 

大学によって異なりますが、多くの場合、PhD(博士課程)コースは3通、修士課程は2通必要です。

 

僕の場合は、ドイツでの研究留学の経験があったのでとても楽でした。

僕のことをよく知っているドイツ人の教授2名との繋がりがあったため僕は全く苦労しませんでした

 

しかし、普通の学生であれば指導教員の1名だと思います。

准教授でもいいですかという質問を受けますが、可能なケースがほとんどですが准教授より教授の方が絶対にベターです。

 

「ある意味一番期間がかかるかもしれません」と述べたのは、他の自分のことを知っている教授に推薦書を書いてもらう必要があるからです。

推薦書を書いてくれる教授を探すのが一番大変だったという声を何度も聞きました。

事実、直前に頼み込んで推薦書を書いてもらう人もいるようですが、言うまでもなく望ましくはありません。

海外大学院への正規留学を考え始めた時点で、推薦書のことを頭に入れて研究室外の教授とのコミュニケーションを意識しましょう

海外の研究室の雰囲気を掴んだり、推薦書を書いてくれる教授を確保する意味でも短期であっても研究留学することも一つの手です。

 

PhD進学者向け:指導教員を探す

PhDコース(博士後期課程)に進学する人は、ほとんどの場合は指導教員を探しておく必要があります。

大学に入学してから、指導教員を探すということも可能で、学部卒業後にアメリカのPhDプログラムに入学する人に多い印象です。

学部からPhDプログラムに入学する場合でも、その大学で一緒に研究をしたいと思う先生の目星をつけておいた方がいいです。

特に修士号を取っている人は取り組みたい研究内容がある程度決まっているので、研究室から探すことになるのではないでしょうか。

 

僕の場合は、プログラム申請の段階で指導教員を指定しておく必要がありました。

初めの一年は授業に集中するため、指導教員を指定する必要がないケースもあります。

大学や学会によって異なるようですので、ホームページをよく読んだり、大学に問い合わせてみてください。

 

指導教官の探し方

僕の場合は、学部のころから繋がりのある教授に受け入れてもらったため簡単に済みました。

しかし、1から受け入れてくれる教授を探すとなると時間がかかります。

メールをしたり、学会に出向いたり、LinkedinでPhDのポジションを探すのもいいと思います。

 

研究室の探し方は以下の記事にまとめていますので、よろしければ合わせてご覧ください。

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まとめ

早いうちに準備を始めるのに越したことはありません。

人によって時間がかかる点が違います。

解説したポイントをまとめますね。

総まとめ

準備期間はおよそ最短半年~2年程度

英語力がない→TOEFLやGREに時間がかかる

周りに教授が少ない→推薦書に時間がかかる

受入れ先との繋がりがない→海外大学院での指導教官探しに時間がかかる

LINEやTwitterで質問や相談などは随時受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。

 

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