【ひと味違う研究留学】海外大学院での留学成果を最大化する方法

理系の海外大学院

【ひと味違う研究留学】海外大学院での留学成果を最大化する方法

こんにちは、理系しまびとです。

今回は、研究留学の成果を最大化する方法をご紹介します。

海外大学院に行く博士課程・修士課程の理系学生に是非読んで頂きたい内容となっています。

こんな方におすすめ

  • 研究留学に興味がある
  • 海外大学院で研究留学をする予定

 

僕はドイツの大学院で1年間の研究を目的とした交換留学を行い、アメリカの博士課程に正規留学しています。

多くの理系留学経験者と話した経験や研究留学に関する相談を受けている経験を活かして、海外大学院での研究留学を最大化するポイントをまとめました。

というのは、留学計画の相談を受ける中で、海外大学院で単に研究のみを行うパターンが多いと感じて勿体ないと思ったからです。

日本の大学院生では気づきずらい点、海外大学院で研究を行うときのポイントや研究室外でも活動すべき理由をお伝えします。

はまち
この記事のポイントを押さえておくだけで、留学のアウトプットが大きく変わること間違いなしだ。
研究留学って研究だけする留学ではないのね。
井の中の蛙

 

この記事を読み終われば、

ありきたりな研究留学とはひと味違う留学計画を立てることができます。

単に日本と同じように海外大学院で研究するだけでは得られない経験したり、留学の成果を上げたりできる方法が理解できます。

 

研究留学を控えている方はこちらの記事も是非合わせてご覧ください。

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海外大学院の研究留学成果を最大化する方法

実際に研究留学をおこなってみると、自宅と研究室の往復のみです。

毎日、たった数人の同じ人に会い、研究している間は意外と話す時間はありません

正直なところ、僕も留学を始めて気づいたのですが自ら動かない限り友達もできなければ、経験できることも少なくなります

折角、異国の地にいるのですから留学の成果を最大にしたいですよね。

 

もちろん、研究留学をしているだけでも、文化や研究の進め方、専門知識など得られるものはたくさんありますが、いくつかのポイントを抑えておくだけで、もっと留学自体の成果を上げることができます

 

研究室内でのポイント、研究室外の活動についてのポイントに分けて解説してきます。

 

研究留学の成果を最大化する:研究室内編

まずは研究を進めていくうえでのポイントを紹介します。

自分の目的や意見をはっきり伝える

海外大学院での研究留学「目的や意見をはっきり言う」

 

教授や受け入れられ方にもよりますが、いろいろな相談を受けている肌感では、受け入れた学生の研究成果が出なくてもいいと思っている教授が多いことです。

受け入れてくれたからといって、何から何まで面倒を見てくれる教授ばかりではありません。

日本のように、「この学生を卒業させなければ」「結果が出るようにしてあげよう」としている印象は薄いです。

正直、当たり前だととも思います。

 

教授との考えの相違

ほとんどの場合、海外大学院では教授は研究留学として受け入れた学生に対して給与は払いませんし、来てくださいと言ったわけでもありません。

研究留学に行くということは、あなたがあなた自身の意思で学びに来たということです。

しかし、その考えやモチベーションを理解した上で、きちんとコミュニケーションを取らなければ、思い通りの研究成果は得られません。

自分の留学の目的や目標をはっきり伝えていないことが原因で、教授の考えとの相違が生まれます。

自分の意見や目的をはっきり伝えることはかなり重要です。

 

目的をはっきりさせておく

例えば、国際学会での発表や論文投稿を研究留学の目標にしていたとしましょう。

分かりやすい研究成果であり、この目標を達成できれば留学をした意味があったと胸を張って言えますね。

修士課程で留学する場合、海外大学院(特に僕が研究をしたことのあるドイツ、アメリカ)で修士課程の学生は研究を自分で進めるというよりも博士課程の学生に習って研究を進めることが多いです。

従って、論文の投稿や国際学会での発表を目的にしている場合、他の学生と同じように指導をされていると達成できる可能性は低くなります。

このようなことを避けるためにも、始めに「論文の投稿がしたくてこの研究室に来た。」「この研究で成果が出したくて、この研究室に来た。」とはっきり言いましょう

 

積極的に聞く

はっきり伝えることとも関連していますが、分からないことを積極に聞くこともかなり大切です。

相手が言っていることがよくわからないことはよくあります。

僕もあまり重要じゃなさそうであれば苦笑いして受け流してしまうこともありますが、あまりよくありません。

日本語以外の会話だと特に、よくわからないことや自分の外で話が進んでいてフォローできないことがあります。

日本もグローバル化が進んできましたが、海外の大学院では特に留学生が多いこともよくあります。

ネイティブの速い英語だったり、強いアクセントをもった英語が理解できないことがあるでしょう。

そんなときは遠慮せずに、「わからない」「教えてほしい」と積極的に聞きましょう。

 

聞き返す時によく使うフレーズをカジュアル順に紹介しておきます。

先生との親密度によって使い分けてください、初めて会う先生に Come again ? はちょっと失礼な印象です。笑

聞き取れなかった時に使えるフレーズ

  • Come again?
  • Sorry?
  • What was that?
  • Sorry, I did not get it.
  • Could you go over it again?

 

英語に自信がないという方はこちらの記事も合わせてご覧下さい。

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ラボメンバーとのコミュニケーションを取る

海外大学院での研究留学「コミュニケーション」

研究留学を楽しみ、海外の学生と交流するという意味でもラボメンバーとのコミュニケーションを積極的に取りましょう。

 

一緒に研究する人とは日常会話もする

研究の内容はもちろんですが、プライベートに近いコミュニケーションもすることで研究も楽しく進めることができます。

「週末何してたの?」など日常会話でもいいですし、「日本はこうだけど、....」など文化交流として会話するもの良いと思います。

いつでも話やすい空気感を作っておくと、ちょっと言いにくいことやお願いする場面でも切り出しやすくなります。

この関係は研究の成果を出すことにも直結しますよ。

 

助けを求めて会話から始める

自分から会話しづらいという人もいるでしょう。僕もそうです。

そんなときは「これで困っているんだけど、....」「これについて何か知ってる?」と研究でも生活のことでも、助けを求めて会話を始めます。

たぶん、こうだろうなと思うことでも会話を始めるために聞きに行ったりします。

そうすることで、自分も確認できますしコミュニケーションが生まれて、次に話しかける機会も生まれます。

 

研究留学の成果を最大化する方法:研究室外編

次は研究室の外でのポイントについて解説します。

学会やサマースクールを探す

海外大学院での研究留学「学会やサマースクール」

仮に研究成果を持っていなくても、サマースクールには参加できますし、お金さえ払えば学会にも参加できます。

僕は授業料免除と食費宿泊費の支援を頂いて、スペインのサマースクールに参加しました。

この場合は、スペインの大学院が主催しているものでした。

ヨーロッパ各地から集まった同じ分野を専攻している学生と議論することができて、とてもいい経験になりました。

とくにヨーロッパやアメリカでは国際学会やサマースクールが開催されているので、自分の研究分野に近いものを探してみましょう。

学生にはGrandと言って、旅費や参加費の支援をしていることもあります。

 

インターンシップやボランティアを取り入れる

海外大学院での研究留学「インターンシップやボランティア」

大学院の研究室から離れて、社会で活動することをお勧めします。

企業で実践的な経験したり、自分の関心のある社会問題に取り組むボランティアもいいと思います。

僕は春休み期間にカンボジアで短期インターンシップをしました。

結局インターンシップだけに絞りましたが、当時ボランティアも考えていて環境保護系のボランティアを探していました。

 

ボランティアは短期的なものから長期的なものまでありますし、休学しなくても長期休暇のみのインターンシップもあります。

自分はこんなことができる・できないという経験や広い価値観、社会に対して何がしたいかといった、普段考えないようなことを考える機会になるのでお勧めです。

海外インターンシップの探し方を含めて、こちらの記事にまとめていますので、興味のある方はこちらも参考にお読み下さい。

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他の大学院の研究室訪問や企業訪問を取り入れる

インターンシップは厳しいという方は、週末だけであっても企業訪問することはできます。

気になる業界の企業を探すと、場合によってはFactoryTourや一般向けにイベントを開催していることがあります。

特に、企業は就活・キャリアに関するイベントに参加していることが多く、日本ではまず知る機会のない情報がキャッチできる可能性もあるので是非積極的に参加しましょう。

国内外問わず、いずれ就職する人がほとんどだと思うので、留学中に日本の外や日本を外から見る視点を身に着けましょう。

 

また、共同研究先や教授の繋がりがあれば積極的に外の研究室を訪問しましょう。

研究室は多く体験することはあまりないので研究留学を機会にいろいろな研究室を見ておくといいと思います。

アイディアをもらったり、新しい繋がりができたり、普段の研究室での生活ではない新しい発見があるかもしれません。

 

現地の人や研究室外の学生と触れ合う・楽しむ

海外大学院での研究留学「人と触れ合う・楽しむ」

研究留学は研究成果を出すだけのものではありません。

現地の文化に触れることも留学の成果の一部です。何より留学を楽しみましょう。

近くの祭りや大学のイベントに参加してみたり、Meetupのアプリを使って現地の人と交流したりしましょう。

僕は大学の国際交流グループに所属して、ハイキングや国際交流イベントに参加していました。

大学に問い合わせてみたり、Facebookで検索したりしてコミュニティを探してみましょう。

 

住む場所を選ぶ

住む場所を選ぶことも重要です。

僕は途中から大学の寮に入って、ルームメイトの繋がりで多くの友達ができました。

留学経験者でルームメイトと仲良くなって、実家に遊びに行ったり、一緒に遊びに出かけたという話をよく聞きます。

研究留学となると、平日は大学と自宅の行ったり来たりになってしまうので、交流を広げる場として住む場所はとても重要です。

ホームステイや大学の寮に住んで、できるだけ多くの人と触れ合う機会を積極的に作ることをお勧めします。

 

最後に

ここまで読んでいただいてありがとうございます。

海外大学院での研究留学の成果を最大化する方法を解説しましたがいかがでしたでしょうか。

はやり言語の壁があり、研究の進め方に苦労する人もたくさんいます。

さらに研究留学をする人の多くが研究だけで終わってしまい、「アレ、意外と得られたこと少ない」と感じてしまう人もいます。

そのような問題を解決するヒントになれば幸いです。

折角の機会なので、自分の興味や関心のあることに積極的にチャレンジして、研究留学全体の成果をアップさせましょう。

 

最後に資金面で悩んでいる方がいらっしゃいましたら、こちらの記事も参考に読んでみてください。

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